導入事例
複数検査の掛け合わせで得た特性をインターンシップで確認。
活躍できる人材を判断する資生堂の『TG-WEB』活用術
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株式会社資生堂
ピープル&カルチャー本部 採用グループ
佐藤 限 様2017年新卒入社。中四国事業本部に配属後、営業担当として約4年勤務。2021年1月にピープル&カルチャー本部へ異動し、以来、マーケティング領域の新卒採用に携わる。自身の就職活動では、「一番モチベーションが上がる企業」を軸に企業を検討した。
Info
業種 | 化学 |
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従業員数 | 30,540名(2023年12月31日時点) |
導入した適性検査



スクリーニングツールとして『TG-WEB』を活用
―まずは、貴社の事業内容や強みについてご紹介いただけますか。
当社は、1872年創業の化粧品メーカーです。150年以上の歴史があり、創業以来、人のしあわせを願い、美の可能性を広げ、新たな価値の発見と創造を目指してきました。同時に、創業時から世界を見据え、日本をオリジンとしたグローバル展開を進めてきたことも特徴です。現在は、中国およびアメリカ、ヨーロッパを主な市場とし、海外売上比率は73%に及びます。
―新卒採用では、どのような人材を求めていらっしゃいますか。
当社では、社員の心構えである「TRUST 8」を基準に選考を進めています。TRUST 8には「THINK BIG(ものごとを大きく捉えよう)」や「TAKE RISKS(リスクを恐れず挑戦しよう)」など8つの要素が含まれており、これらを体現できる人材を重視しています。
―貴社は20年以上にわたって適性検査『TG-WEB』をご利用されています。長く利用し続けている理由をお聞かせください。
当社ではエントリー時に適性検査『TG-WEB』を実施し、エントリーシートや動画選考とあわせて応募者を評価しています。『TG-WEB』では検査結果が数値化・可視化されるため、応募者のポテンシャルを適切に見極めるうえで不可欠なツールとなっています。スクリーニング手段として大きな機能を果たしていることが、長期間利用している最も大きな理由です。

多角的な見極めを実現した『A8』×『B5』の掛け合わせ活用
―エントリー時に『TG-WEB』を実施されているとのことですが、どの検査を参考にしていらっしゃいますか。
主にコンピテンシー適性検査『A8』とコーピング適性検査『G9』を実施しています。『A8』は「成果を生み出す行動を起こす力」を、『G9』は「困難と向き合い、回復する力」を把握する指標として活用しており、どちらも応募者の「人としての根っこ」に当たる部分の見極めに大いに役立っています。
―2017シーズンからは、ベーシックパーソナリティ適性検査『B5』も加えて実施しているそうですね。導入の理由を教えていただけますか。
応募者の中には、十分に準備や対策を講じて選考に臨む方も多くいらっしゃいます。そうした場合、応募者の考え方や人柄を見極めにくいことがあるのです。そこで2017シーズンから導入した『B5』を、応募者のパーソナリティを把握するための補足資料として活用しています。
―複数の検査を併用するメリットを、どのように感じていらっしゃいますか。
例えば、『A8』で「リーダーシップが高い」と数値が出たとしても、そのリーダーシップの発揮の仕方は人によってさまざまです。チームを引っ張るタイプもいれば、フォロワーとして働きかけながらリーダーシップを発揮する人もいるでしょう。こうした違いを『B5』の結果と掛け合わせることで、その方の特有のリーダーシップの取り方が見えてきます。例えば『B5』で「外交的」という結果が出ている方であれば、「チーム内で積極的にコミュニケーションを取りながらリーダーシップを発揮していくタイプなのだろう」と推測できるわけです。このように複数の検査を組み合わせることで、応募者の特性を多面的に把握することが可能になります。
―見極めたい視点に応じて複数の検査をカスタマイズなさっているのですね。
はい。さらにエントリー時に実施した『TG-WEB』の検査結果を、その後に行うインターンシップでも活用しています。当社のインターンシップではグループワークを実施しますが、例えばチーム内で衝突が起きた際、どのように対応するのかを観察し、検査結果と照合するのです。そこで「入社後にどのような対応をしてくれるか」をイメージし、当社で活躍していただくための素養を持ち合わせているかどうかを判断しています。こうしたプロセスにおいて、『TG-WEB』は非常に優れたツールだと感じています。
配属先の上長と検査結果を共有し、育成に活かす
―採用後も『TG-WEB』の検査結果を活用されているそうですが、具体的にはどのように利用しているのでしょうか。
検査結果を配属先の上長と共有し、「この部分が強みとして出ており、逆にこの部分は成長機会という結果があるため、育成時に参考にしてください」といった形で情報を伝達しています。配属前に社員の特徴を共有しておくことで、上長との間で「こういった育成が必要だね」と共通認識を持てるようになります。その結果、より効果的な教育・育成を進められていると感じています。
―複数の検査を掛け合わせて多角的に評価し、さらに入社後の育成にも反映しているとのことですが、ヒューマネージ社の担当者からはどのようなサポートがありますか。
学生一人ひとりの検査結果を詳細に確認していると、時には「この結果はどう理解すればいいのだろう」というような細かな疑問が生じます。その際、ヒューマネージ社の担当者に問い合わせをすると、すぐにミーティングを設定し、適切なアドバイスをくださいます。レスポンスの速さに加え、非常に丁寧に対応していただけるので、こちらも迷うことなくスムーズに選考を進められています。
―最後に、今後の展望をお聞かせください。
私自身の目標にはなりますが、採用した方々が当社で活躍できるよう、育成にもさらに携わっていきたいと考えています。もちろん私自身も採用・育成を通じて成長したいですし、ひいては資生堂という組織全体がよりポジティブに変化していく一助になれたら嬉しいですね。