導入事例
精緻な見極め+志望度向上も。
多様な効果を引き出す日本事務器のTG-WEB活用術
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日本事務器株式会社
人事部エンプロイーサクセスG
澤田 直子 様2001年、新卒入社。システムエンジニアとして5年間経験を積んだ後、人事部に異動。採用業務及び社員教育の企画・運営等を担当する。近年はオンライン学習プラットフォームの導入や人材ポートフォリオの作成に携わるなど、幅広い領域で活躍中。
Info
業種 | IT |
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従業員数 | 単体835名/連結1,173名(2024年3月期現在) |
Story
1924年創業の日本事務器株式会社は、時代の変化に伴い事業を進化させ、現在では多業種のお客様にICTを用いたトータルソリューションを提供しています。採用においては「自分でレールを敷ける」を始めとする4つの求める人物像を掲げており、これらにマッチする人材を採用するために、応募者一人ひとりと向き合い、行動特性を正確に把握していく必要性を感じていました。
導入した適性検査


一次選考時にTG-WEBを実施し、行動特性を見極める
―まずは、貴社の事業内容や特徴についてご紹介いただけますか。
当社は、社名からもわかるように「事務機器」の提供からスタートした会社です。1924年に創業し、2024年2月に100周年を迎えました。時代の変化に伴って事業内容も進化し、現在はICTを活用したソリューションを提供し、お客様の経営効率化や業務効率化などの課題解決に取り組んでいます。創業当初から「お客様と直接向き合うこと」を大切にしており、海外拠点のシンガポールも含め、国内外に41箇所拠点で地域に根ざした営業活動を展開しています。一方で、社会の変化に迅速に対応する姿勢も根付いており、常にお客様にとって「価値ある企業」「必要な企業」であり続けるために、変化に対応できる体質であることを重視しています。
―採用においては、どのような人材を求めていらっしゃるのでしょうか。
「自分でレールを敷ける」「高い専門性と幅広い好奇心」「リーダーシップとチームワーク」「グローバルに通用する」を求める人物像に掲げています。特に「自分でレールを敷ける」という姿勢は、当社の事業展開において非常に重要です。そのため、TG-WEBの検査結果を基に応募者の資質を見極めています。
―どのような経緯でTG-WEBを導入されたのですか?
「応募者一人ひとりとしっかり向き合った選考をしていきたい」との考えから、10年ほど前にTG-WEBを導入しました。TG-WEBで見えてきた応募者の行動特性をベースにして面接に臨めるよう、導入当初から一貫して一次選考でTG-WEBを実施しています。

コミュニケーションを円滑にし、入社意欲を高める効果も
―どのような組み合わせでTG-WEBをご利用になっていますか?
コンピテンシー適性検査『Another8』とコーピング適性検査『G9』を利用しています。特に新卒採用では、ポテンシャルを評価する観点から「入社後に成果を発揮できる資質があるか」を重視しています。『Another8』の検査結果から、応募者の「成果を生み出すことにつなげられる行動特性」がわかるため、求める人物像である「自分でレールを敷ける」にマッチした人材であるかを見極める際に非常に参考になります。
―『Another8』の検査結果をベースに、面接ではどのような質問をしているのですか。
面接では「どのように考え、どのような人々を巻き込みながら行動し、成果につなげたのか」という視点で応募者の経験について詳しく伺っています。『Another8』は応募者の行動特性を見極めるだけでなく、面接をスムーズに進める効果も感じています。
事前に『Another8』で応募者の行動の特徴を把握してから面接に臨むため、面接官は「当社にマッチする人材を見極められた」という手応えを感じられますし、応募者は「自分が話したいことをピンポイントで引き出してもらえた」と好印象を抱いてくださいます。そのため、面接でお互いが「惹き付けられた」という感触があり、こうした選考のプロセスを通じて、応募者の皆さんは「当社への志望度」を高めてくださっています。実際に内定承諾時に「他社では聞かれなかったことを聞いてくれた」という理由を挙げる学生もいます。
―応募者の見極めだけでなく、入社意欲を高める効果も感じていらっしゃるのですね。
30分という短い面接時間で、応募者の行動特性を引き出すのは難しいですが、『Another8』の活用により、面接では把握しきれない応募者の資質を見極めることができるので、応募者との円滑なコミュニケーションが可能になります。だからこそ、応募者は当社への入社意欲が高まり、内定承諾につながるのだと感じています。
―TG-WEBに対して多様な効果を感じていらっしゃいますが、導入時にはヒューマネージ社からどのようなサポートを受けられましたか。
TG-WEBは詳細な分析レポートがついてくるため、まずは「検査結果の見方」や「注目すべき項目」について教えていただきました。実際に検査結果を見て、「どのように捉えたらいいのだろう」と感じた際にはすぐに担当者へ相談できましたし、導入当初から現在に至るまで、親身な対応をいただいています。また、面接官向けに説明会を開いてくれたのもありがたかったですね。
活用の幅を広げ、社員のキャリア形成にも活かしたい
―現在は採用チームの皆さまが主導して、TG-WEBの勉強会を開いていらっしゃると伺いました。
面接官の入れ替えがあるため、新しい面接官にはTG-WEBについて個別に説明を行い、また、面接官全員にヒューマネージ社に提供していただいたコンピテンシー面接に関する書籍を回覧しています。導入から10年が経ったこともあり、社内でもTG-WEBの理解がかなり深まってきました。特に複数年にわたり担当している面接官は、各項目の結果を読み込む力や、それを面接で活用するスキルが高まってきていると感じています。
―「TG-WEBをどのように活用していくか」に関して、採用チームの皆さまと面接官の皆さまの間で共通認識が醸成されていったのですね。
導入以前は、応募者が面接でアピールした内容をもとに、面接官が「ぜひ採用したい」と判断することが主流でした。しかし、『Another8』を実施すると、面接では見えなかった結果が出ていることに気づきます。そのため、検査結果を踏まえた面接をすることが重要であり、導入当初は面接官の理解を育てることに注力しました。時間を重ねることで面接官の理解が深まっています。今では「『A8』は科学的根拠に基づいた適性検査であり、面接では見えない特性を明らかにするために有効である」という共通認識が浸透しています。
―新卒採用で導入したTG-WEBを、今ではキャリア採用でも実施されているとのことですが、今後のご活用についてのお考えをお聞かせください。
キャリア採用では、応募者のこれまでのキャリアや実績に紐づいた行動特性について深掘りすることで、「当社で活躍できる人材であるか」をより具体的に見極めることができます。面接官も私たち採用チームもTG-WEBの有効性を強く感じているので、今後は活用の幅をさらに広げ、採用活動だけでなく、社員のキャリア形成にも活かしていきたいと考えています。